冬の空って、どうしてあんなに澄んで見えるんだろう。
『今日好き 冬休み編2024』第4話は、そんな透明な空気のなかで、それぞれの“迷い”が輪郭を帯びてきた回だった。
誰かを想うことは、時に勇気を試される行為だ。
でも、今すぐ答えを出せない人もいるし、自分から動けない人もいる。
それでも時間は進む。あとどれだけ“好きな人と一緒にいられるか”が、見えてしまったとき。
心の揺れは、一気に加速する。
この記事には第4話のネタバレが含まれます。視聴後の読了をおすすめします。
✔️揺れる関係: はるな × こう / たくや × りのん
✔️注目シーン: 沈黙の後の「ありがとう」、くめはるの告白回避、グループ分けの決断
第4話ネタバレ|“遊園地”という仮面の中の本音
今回の舞台は、まる一日の遊園地デート。
ジェットコースター、観覧車、バイキング……いつも以上に“はしゃげる”環境なのに、メンバーたちはどこかぎこちなかった。
誰と隣に座るか。どの瞬間、言葉を選ぶか。表情の奥に、迷いと期待が入り混じっていた。
安心させてくれる人って、こういう人。──らいちの存在感
絵しりとりを通じて急接近した、らいちとまほこ。
ちょっとしたボケや、笑いを交えたやりとりの中で、緊張をゆるませてくれるらいちの存在。
その中でも「目をつむってていいよ」という一言は、まほこの心をそっとほぐす“鍵”のようだった。
恋をしているとき、自分の気持ちばかりが先走ってしまって、うまく言葉が出てこないことがある。
そんなときに「気にしなくていいよ」と言ってくれる人がいると、安心して“そのままの自分”でいられる。
らいちは、まほこを追い詰めない。
彼のペースはゆっくりで、だけど確実に相手を受け止めてくれる。
まほこは「追われたいタイプ」だと言っていた。
でも、本当に求めていたのは、“無理に近づかなくても、そばにいてくれる人”だったのかもしれない。
言葉の選び方、沈黙の空気、そして視線の向け方──
らいちは、そのどれもが“まほこを大事にしたい”という意志でできていた。
りのんの焦りと、はるなの葛藤
りのんは、たくやとの時間で「ちゃんと想われたい」と言った。
それは、「好き」と言ってもらうことよりも、「私だけを見ていてほしい」という願いに近かった。
でも、その願いは、相手の反応に依存してしまうことがある。
たくやの態度が曖昧なぶん、りのんは“どうすれば好かれるか”に心を使ってしまっていたように見えた。
一方で、はるなは、自分の中でまだ気持ちの輪郭がつかめていなかった。
こうにもたくやにも惹かれている──その揺れは、本気じゃないからじゃなくて、
「どちらかを選ぶことで、もう一方を失ってしまう怖さ」があるからだと思う。
明るく笑って、場を和ませながらも、ふとした瞬間に視線を落とすはるな。
その仕草には、自分の気持ちに自信が持てない“自己肯定感のゆらぎ”がにじんでいた。
りのんもはるなも、“ちゃんと大事にされたい”という想いは同じ。
でもそのアプローチや感じ方に、彼女たちそれぞれの恋愛スタイルが表れていた。
らいちとまほこ|その「ありがとう」は、迷いと決意の証
夜のBBQタイム、らいちを前にして、まほこは自分の気持ちを言葉にした。
「積極的に来られると、惹かれるタイプで……」
それは、これまで“追われたい”と言っていた彼女が、自分の意志で一歩を踏み出した瞬間だった。
“待つ恋”をしてたはずなのに、自分から動いてた
まほこの口から出た「ありがとう」の一言。
それは一瞬、沈黙があって──。
カメラは、彼女の目線と、そのかすかな表情の変化を丁寧に追っていた。
その間には、たぶんたくさんの感情があった。
“伝えたあと、どう思われるんだろう”
“嫌われたらどうしよう”
だけど彼女は、ちゃんと目を合わせて、言葉にした。
「追われるのを待つ」だけじゃ、たどりつけない恋もあるから。
安心できる人に、気づけば惹かれてた
らいちは、まほこに決断を迫らない。
むしろ、「そのままでいい」と伝えてくれるような空気を作っていた。
これが“安心型”の人の特徴だ。
まほこは、不安型寄りな一面がある。
でも、だからこそ「安心できる相手」に惹かれていったのかもしれない。
相手に追いすがるよりも、そばにいるだけでホッとできる。
そんな関係の始まりが、見えてきたような気がした。
くめはるの“やさしすぎる断り方”が、切なかった
みづきとの会話で、くめはるが告げたのは「応えられないかもしれない」という言葉だった。
ハッキリと断るわけでもなく、曖昧に逃げるわけでもない。
その中間の“やさしさ”は、みづきをより苦しませてしまうこともある。
やさしさが、きっと伝わらなかった
みづきは、くめはるの言葉の曖昧さを受け止めようとしていた。
けれど本当は、「ちゃんと断ってほしかった」と思っていたかもしれない。
優しさって、時に“言葉を控えること”でもある。
でも、それが相手を迷わせる結果になることもある。
はっきり言わないやさしさが、一番つらい
みづきの目は、どこか諦めたように見えた。
くめはるは、目を合わせきれず、声のトーンも少し落ちていた。
彼の中にも、迷いがあったのだろう。
「自分の気持ちがまだ整理できていない」
「でも、期待だけはさせたくない」
そんな思いが、あの微妙な表情と沈黙に詰まっていた。
ただ、みづきの優しさと、くめはるの優しさは、少しだけ噛み合わなかった。
その“すれ違い”が、静かに胸を締めつけた。
グループ分けの衝撃|「あと何回、一緒にいられるんだろう」
楽しかった遊園地デートのあと、告げられたのはまさかの「グループ分け」。
明日のお昼まで、好きな人と会えないかもしれない──そのルールは、想像以上に残酷だった。
同じ場所にいても、気持ちを伝えなければ何も変わらない。
でも、会えなくなるとわかると、急に“言わなきゃ”という気持ちがあふれてくる。
会えなくなると気づいた瞬間、気持ちは本気になる
「また会える」と思っていたからこそ、言えなかった言葉。
でも「あと1回も話せないかもしれない」となると、その重さに気づく。
好きな人にちゃんと届いているのか。
まだ何も伝えられていない自分が、急に怖くなる。
別れが迫るとき、人はようやく“伝えなきゃ”と思えるのかもしれない。
好きって、あとどれだけ言えるんだろう
「あと一回話せるかどうか」
「好きな人が、別の場所に行ってしまうかもしれない」
そんな“別れの可能性”が突きつけられたとき、人は本気にならざるを得ない。
言わなかった後悔が残るくらいなら、伝えたくなる。
だから、このグループ分けは、メンバーたちの“決意”を見せる装置だったのかもしれない。
🧠 もし私だったら──
「自分から言わなきゃ、もう会えないかもしれない」
その言葉を聞いたとき、胸がぎゅっとなった。
私もかつて、“待ってるだけ”で気づいてもらえなかった恋があった。
気づいてほしくて、でも、プライドや怖さが邪魔をして、言葉にできなかった。
でも、あとで思った。
「勇気が出なかった自分を、後悔しない日はこないかもしれない」って。
だから、第4話のまほこが、たとえ少し戸惑いながらでも「ありがとう」と言ったとき。
あの沈黙のあとに、一歩踏み出したあの姿に、自分の過去が重なった。
好きって、届けないと届かない。
届かないまま離れるほうが、ずっと怖い。
今なら、たぶん言える気がする。
「好きだったんだよ」って。
それが、たとえ報われなくても──。
💬 恋のことばアーカイブ
たった一言で、人の心は動く。
『今日好き』を見ていて、印象に残るのは、劇的な告白よりもむしろ“さりげないひと言”だったりする。
今回は特に、言葉の“間”や、“その直後の沈黙”が印象的だった第4話。
ここでは、視聴後もしばらく心に残ったセリフたちをアーカイブとして残しておきたい。
もしかしたら、どれかひとつが、あなたの今の気持ちにぴたりと重なるかもしれない。
- 「ありがとう。でも、迷ってた」
──まほこが沈黙を破って伝えた、想いと迷いのあいだの一言。 - 「ちゃんと想われたいの」
──りのんの涙まじりの本音。好きな人には、自分だけを見てほしい。 - 「ごめん。応えられないかも」
──くめはるの、やさしさと葛藤がにじむ言葉。断るのも、勇気だった。 - 「目をつむってていいよ」
──らいちのやさしさがにじむ、照れ隠しとフォローの一言。 - 「あと何回、一緒にいられるのかな」
──時間の終わりが見えたとき、恋は急に本気になる。
📚 SNSの声から
放送直後、SNSではさまざまな感情の声が飛び交っていた。
それは、共感やときめきだけじゃない。
「わかる」「私もそうだった」「見てるだけで苦しくなった」──そんな言葉たちが、XやInstagramのタイムラインを静かに埋めていた。
ここでは、特に印象的だった投稿をいくつかご紹介します。
どれも、登場人物たちの気持ちを、自分のことのように受け止めた視聴者の“本音”です。
- X:「まほこの“ありがとう”が刺さった…追われたい女子必見」
──“追いたくないけど、想いは伝えたい”。まほこの行動に共感する女子が続出。 - Instagram:「りのんちゃん遊園地デートかわいかった〜」
──笑顔の裏に揺れる気持ちを見ていた視聴者たちが、“かわいい”の言葉に切なさも込めていた。 - 公式投稿:「#今日好き #冬休み編2024 運命のグループ分けで恋が動く!」
──ABEMA公式も“運命”と表現するほど、物語が動いた第4話。ルールが感情を加速させた瞬間だった。
まとめ|“好き”の行方は、もう時間がないから
第4話は、誰かを選ぶことの難しさと、選ばれない切なさが同時に描かれた回だった。
まほこは勇気を出して、沈黙のあとに「ありがとう」と言った。
くめはるは、やさしすぎる断り方で、みづきをそっと傷つけた。
はるなもりのんも、揺れる気持ちの中で「どうしたいか」より「どうされたいか」で迷っていたように見えた。
でもその迷いは、決して弱さじゃないと思う。
むしろ、“ちゃんと好きになろうとしている証”なのだと思う。
恋はいつも、矛盾と隣り合わせだ。
好きだから言えないこともあるし、言ってしまって後悔することもある。
それでも──。
「あと何回、一緒にいられるのか」と思ったとき、人はやっと“本気”になれるのかもしれない。
まほこは、自分から気持ちを伝えることで、一歩前に進んだ。
りのんやはるなも、それぞれの迷いの中で、誰かを大事にしたいという気持ちが育っている。
来週はいよいよ、告白前夜。
沈黙と視線のすれ違いを超えて、「ちゃんと想われたい」と願った人たちが、報われる結末になりますように。
冬の空の下で咲く恋が、どうか、あたたかいものでありますように。
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