フィリピン・マクタン島。
どこまでも広がる海の青に、ひとりの少女は“記憶”を重ねていた。
──「もう一度、恋をしていいのかな」
その子の名前は、もか。
前回のニュージーランド編で一度旅を終えた彼女が、もう一度“今日好き”の世界に戻ってきた。継続メンバーとして。
周りはすべて初対面。
それなのに、なぜか息苦しくなるような場面がある。
目線、沈黙、期待と不安の入り混じる“告白前夜”──。
今回は、新メンバー9人と、ひとり継続のもか。
10人の「はじまり」と「つづき」が交差する“マクタン編”の1話を、それぞれの“心の距離感”と“感情の揺れ”に注目して、深読みしていきます。
✔️新規メンバー: さら、ひな、ねね、りのん、けんめい、かなと、しゅん、そうし、はると
✔️男女比: 男子5人/女子5人(全10人)
✔️旅の舞台: フィリピン・マクタン島
今日好きマクタン編のメンバー一覧|継続と新規、10人の“出会い”
新しい恋が始まるとき、それはいつも“まっさら”とは限らない。
今回のマクタン編では、ひとりだけ過去を背負った“継続メンバー”・もかと、新規メンバー9人による出会いが描かれました。
フィリピンの開放的なロケーションとは裏腹に、初回の空気感にはどこか緊張と戸惑いが漂っていて。その静かな緊張感こそが、彼らの「はじまりの気配」を物語っていたように思います。
ひとりだけ“続き”を背負って──継続メンバー・もかの心の奥
“継続メンバー”という言葉が持つ意味は、見た目以上に重たい。
前回の旅で「誰かと向き合った記憶」が、まだ身体に残っている状態で再び参加する──それは、少しだけ過去を引きずる勇気の証でもあります。
もかは前回、ニュージーランド編で旅を終えた直後。時間もあまり空けず、再びこのマクタンの地に立ちました。
初日の自己紹介では明るい笑顔を見せながらも、どこか慎重に言葉を選んでいる印象があって。「この子は、まだ“誰か”を思い出してるのかな」と感じさせる場面も。
それでも彼女の瞳は、はっきりと前を見据えていた。
“もう一度、信じてみたい”。そんな小さな決意が、彼女の声の端に宿っていた気がします。
“初めて”の視線が交差する、新規メンバーの個性と存在感
一方で、新規メンバーとして登場した9人は、まさに“初恋モード”。
けんめい、かなと、しゅん、そうし、はると──名前だけを聞いても、まだ彼らの“個性”は見えてこないけれど、そのぶん視聴者の想像力が働きます。
特に印象的だったのは、第一印象から“話しかけようとしたけど躊躇してしまう”男子の姿勢や、“他の女子の様子を気にする”ような視線の揺れ。
これはきっと、ただの緊張じゃない。
「誰を好きになるかはまだ分からないけれど、もう誰かが気になっている」──そんな空気が、静かに流れていた気がします。
今回のマクタン編は、継続1人と新規9人という少し変則的な構成。
その分だけ、“恋のはじまり”のバランスに微妙な揺らぎが生まれていて。それがまた、見ている側の心をくすぐるのかもしれません。
初回の空気感が語る、“告白”への距離
「はじめまして」のはずなのに、どうしてこんなに空気が張り詰めるんだろう──。
マクタン編の初回は、言葉よりも“間”が印象に残る回でした。
新しい恋が始まる前の、あの独特な空気。
名前を呼ぶときの声のトーン、何気ない会話の“間”、誰かが話しているときに注がれる視線。
それらがすべて、告白という行為の“その前”の緊張感として立ちのぼっていて。
まだ「好き」とは言えないけれど、でももう“気になる”が生まれている──そんな気配が随所に感じられました。
安心したくて目を合わせた、その一瞬
とくに印象的だったのは、目線のやりとり。
誰かが話しているときに、そっと隣を見る。
返すように、目が合う。
そしてすぐに逸らされる。
この一連の動きの中に、まだ言葉になっていない“感情”が宿っていました。
「緊張してるの、私だけじゃないよね?」
そんなふうに確認するように、目を合わせた誰か。
その目を、やさしく受け止めるように見つめ返した誰か。
初対面の場面で生まれる“安心”は、とても小さなものかもしれないけれど、それがあるかないかで、心の開き方がまるで変わる。
そしてその安心が、やがて「この人の隣にいたい」という想いに変わっていくのかもしれません。
“継続”という言葉が、恋のハードルになるとき
継続メンバーとして参加したもかにとって、今回の旅は“続き”でありながら“新しいスタート”でもあります。
けれど、周囲からは「前回、誰かと何かあったんだろうな」という目で見られてしまう。
本人に悪気はなくても、無意識にそういうフィルターをかけてしまうのが人の心。
それは時に、もかにとっての“壁”になる。
たとえば、誰かがもかに話しかけるとき、ほんの一瞬言葉を選んでしまう場面。
「好きになっても大丈夫かな?」
「前の人のこと、まだ気にしてるのかな?」
そういう小さな“ためらい”が、無言のハードルとして彼女に立ちはだかる瞬間がありました。
でも、それでももかは笑っていた。
壁があっても、それを乗り越えようとする意志が、静かに伝わってきました。
恋に踏み出すには、ほんの少しの勇気が必要。
でもその勇気を出すためには、まず“安心できる場所”が必要なんだと思います。
初回の空気は、そのための最初の種まきだったのかもしれません。
プロフィールから読み解く恋愛傾向と不安
自己紹介の時間。それは単なる情報共有じゃなくて、これからの恋を左右する“感情の種”を蒔く時間。
「恋愛経験」「身長」「学年」「部活」──
何気なく話された一言の中に、“この人と自分の距離”を感じてしまうことってありますよね。
マクタン編の初回では、そんな微妙な「距離感」がいくつも浮かび上がっていました。
とくに印象的だったのは、“恋愛経験”に関する言及と、“身長・学年差”が生む心理的な揺れでした。
恋愛経験ゼロと多め、どちらが“好き”を信じやすい?
ある男子メンバーが「付き合ったことないです」とはにかみながら言ったとき。
その場に一瞬、やわらかい空気が流れました。
恋愛経験がないということは、傷ついた記憶がないとも言える。
だからこそ、まっすぐに人を好きになれる。
でも一方で、その“まっすぐさ”が時に不器用に映ることもある。
逆に、「恋愛経験は多い方」とさらりと話した男子もいて。
その言葉に、どこか安心を覚える子もいれば、少しだけ身構えるような表情を見せた子もいました。
経験があるということは、過去があるということ。
だからこそ、「また同じように傷つけられるんじゃないか」って思ってしまう。
結局のところ、“好き”を信じやすいかどうかって、その人がどんな経験をしてきたか以上に、「今の相手にどれだけ心を預けられるか」にかかってるのかもしれません。
学年や身長差が“距離感”を左右するとき
自己紹介の中で語られる「高校3年」「高校1年」という学年の違いや、目に見えて分かる“身長差”は、恋のスタート地点に微妙な影を落とします。
たとえば、女子メンバーが「年上の人に惹かれやすい」と言えば、それを聞いた年下男子は少し自信を失ってしまうかもしれない。
逆に、高身長の男子が「身長で気にされたことあるから不安」と打ち明けたとき、同じくらいの身長の女子がふっと笑顔を見せる──そんな“無意識のシグナル”が交差していました。
恋愛って、感情だけで成立するわけじゃない。
ちょっとした“フィジカル”な差異が、心理的な「近づきにくさ」になることもある。
でもその距離を乗り越えられたとき、きっとそれはすごく特別な関係になる。
最初にある“遠さ”が、時間と気持ちで埋まっていく過程こそが、恋の醍醐味なのかもしれません。
誰と誰が惹かれ合う?初回の“まなざし”相関図
「誰が、誰を気にしているんだろう?」
まだ名前を呼び合うことさえぎこちない第1話でも、ふとした“まなざし”が恋の予感を映していました。
番組では明言されないものの、カメラは確かに“想い”を映している。
沈黙の間、遠くを見つめる目線、何かを飲み込むような表情──。
そこに映っていたのは、言葉になる前の「惹かれ」でした。
2人の沈黙に映っていたのは、“気まずさ”じゃなく“気づき”
とあるシーン、男女2人が同じ空間にいるのに、ほとんど言葉を交わさないまま時が過ぎていく場面がありました。
でも不思議だったのは、その“沈黙”が心地よく見えたこと。
言葉を選ぶよりも、ただそこにいることを優先したような空気。
言わないことで伝わることがあると信じていたような、静かな同意。
「気まずい」んじゃなくて、
「何かに気づいている」からこそ、言葉が出なかった。
そんなふうに感じたあの時間は、ふたりの間に小さな“秘密”ができたようで、画面越しにもどこかドキッとしてしまいました。
「私のこと見てる?」に揺れる視線の正体
一方で、視線の揺らぎも印象的でした。
グループで会話しているとき、誰かの話に笑いながら、ふと目で“確認”するように誰かを見る。
その視線に気づいて、わずかに反応する相手。
「あれ? この子、私のこと気にしてる?」
「今のって偶然? それとも──」
そんな戸惑いや期待が入り混じる表情のやり取りは、
「好きかも」の手前にある“気になってる”という感情の原型。
そしてそれが互いに気づき合ってしまった瞬間、
空気は少しだけ、重く、やさしく変化していく。
マクタンの強い日差しの下で交わされるそんなまなざしは、
言葉よりも雄弁に「はじまり」を告げていたように思います。
🧠 もし私だったら──もかの立場に立って考えてみる
もし自分が、もかの立場だったら──。
前回の旅でひとつの恋を終えて、きっとまだ心に余韻が残っていて。
それでも新しい旅に“もう一度”足を踏み入れるって、どれだけの勇気がいることだろうと思います。
私だったら、前の恋と比べてしまいそう。
「前の人みたいに、またうまくいかなかったらどうしよう」とか、
「誰かに期待して、また傷つくのがこわい」とか。
もかの笑顔はとても自然で、まわりにも優しくて、
でもその裏で、きっといろんなことを飲み込んでいたんじゃないかな。
“継続メンバー”って、注目されやすいし、
恋がうまくいかないと「やっぱり継続って…」なんて言われてしまうこともある。
でも、それでも彼女はそこにいた。
新しい自分を見つけるために、もう一度「恋をしてもいい」と自分に言い聞かせるように。
そんな彼女を見ていたら、自分も少しだけ前を向いてみたくなった。
忘れたくない恋があっても、
それとは別に、「出会いたい人」がいるのかもしれない──そんな気持ちになりました。
💬 恋のことばアーカイブ|視線の先にこぼれた“想い”たち
今回のマクタン編・初回で心に残ったのは、「言葉にならなかったセリフ」かもしれません。
まだ恋の“好き”が確信に変わる前──
視線が合って、すぐに逸らされたあの瞬間。
笑顔の奥に、ふっとよぎった不安のような沈黙。
言葉じゃない「恋のことば」が、画面のすみで確かに響いていました。
- 目が合ったとき、彼の表情がやさしくなった
- 「また話したいな」って言われたとき、少し胸が苦しくなった
- 無言の時間が、なぜか心地よかった
そんな細やかな感情のかけらを、今回は“恋のことば”として残しておきたいと思います。
まとめ|マクタンの空と10人の物語は、どこへ向かうのか
フィリピン・マクタンの空は、どこまでも明るくて、どこかさびしかった。
それはきっと、まだ誰の恋も始まっていないから。
でも確かに、何かが“動きはじめた”空気がそこにはありました。
継続という選択をした、もか。
初めてこの旅に飛び込んできた、9人の新メンバーたち。
彼らが交わした言葉、逸らした視線、交差した気持ち──。
そのどれもが、“恋のはじまり”として十分すぎるほど繊細で、痛いくらいにリアルでした。
「また好きになってもいいかもしれない」
「この人といたら、変われる気がした」
そんな“まだ言えない気持ち”が、小さく揺れはじめた第1話。
マクタンの物語は、きっとこれから少しずつ、
想いを重ね、すれ違い、確かめ合うように進んでいく。
その行方を見届けながら、
私たちもまた、自分の気持ちと静かに向き合っていけたら。
恋が、誰かの優しさで終わらずに、
ちゃんと“始まる”ための旅になりますように。
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